欧州市場と言われる中に、ロンドン・チューリッヒ・フランクフルト・パリなど多くの市場を含まれていることになりますが、欧州市場で最大の取引高を誇るのが「ロンドン市場」となります。

欧州最大市場と書きましたが、正確には「世界最大の為替市場」となっており、2016年世界第2位の1日平均取引高を誇るニューヨーク市場の約2倍の取引高になります。
数字としては、ニューヨーク市場「1兆2720万ドル」に対して、ロンドン市場は「2兆4260億ドル」となっています。
欧州市場全体のシェアになると、約半数の割合が欧州の取引量となります。

通貨の取引高としては「米ドル」が約88%のシェアがあり、世界の基軸通貨として最大の影響力がありますが、欧州・ロンドン市場が活発になる時間帯が、為替の取引量が最大となり、対ユーロなどの通貨も多く取引されます。

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ロンドン市場の特徴と時間帯

欧州市場の取引を開始する時間帯が「日本時間15時頃」からとなりますが、最大市場のロンドン市場が動き出すのが1時間遅れの16時ごろからになります。
全体の欧州市場はロンドン市場に組み込まれていく形になっていきます。

東京市場が終わる頃にロンドン市場が動き出すので、今までのアジア圏で動いていた流れとガラッと変わった相場の流れになりやすいのが、このロンドン市場のオープン時間帯になります。
その時間を狙っている日本人トレーダーも多くいます。

特にロンドン市場オープン時などに気をつける点は、欧州勢のロスカット狙いになります。
切りの良い数値など、心理的に損切りとして売り注文を入れている場合が多く、買いポジションからの欧州勢の売り注文殺到で、ロスカットからの相場の急降下で、利益を生み出すトレーダーが多くいることにも注意する方が良いです。

欧州の経済指標発表時間

欧州市場オープン時に注意したい点は、欧州各国の経済指標発表が「日本時間16時~19時」あたりに集中している点です。

取引高が東京市場と比較すると、約6倍~7倍ほどの規模となりますので、欧州圏の経済指標が発表されて、欧州勢のトレーダーの動きに相場が反応することになります。

後半はNY市場が参入

ロンドン市場もオープンから時間が経つと落ち着きを見せますが、欧州市場の後半から「ニューヨーク市場」のトレーダーが参入してくる形になってきます。
ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯は、為替市場で最大の取引量がある時間です。
さらに、日本時間22時30分からアメリカの経済指標が発表されることになり、ロンドン市場オープン中でもアメリカの経済中心の流れに移っていきます。

ロンドンフィックスで更なる値動き

ニューヨーク市場が活発になり、米経済指標が発表されると最大のロンドン市場と言えど、アメリカのイニシアチブを取られている形になります。
しかし、「ロンドンフィックス(ロンドンフィキシング)」と言われる、顧客向けレート「中値」を決める時間の「日本時間24時」に近づくと、ロンドン勢が活発に動き出すことになります。

日本でも東京時間9時55分にメガバンクで、顧客向けレートの中値が決められ、その日の外貨両替など外貨が関係する取引に使われる重要なレートになります。

だいたい23時30分ごろから、欧州圏の通貨「ユーロ」「ポンド」が関係する通貨ペアが多く取り引きされるようになり、基本的なチャート分析が有効的に働かない場面を多く見せることがあります。

ロンドン市場のまとめ

ロンドン市場がオープンしてからは、様々な値動きを見せることが多くあります。
欧州の経済指標からアメリカの経済指標もあり、さらにロンドンフィックスなど、相場の流れを加速させたり、反発させたり激しい値動きが予想できます。

相場の値動きが激しいので、激しい値動きを好んでFXトレードされる投資家は、いわゆる楽しい時間帯なのかもしれません。
日本時間の夕方から深夜にかけての時間帯になるので、仕事終わりから就寝するまでの短い時間でも、FXトレードを楽しむことが出来る時間とも言えます。