RCIは、少しばかりクセがあるオシレーター系テクニカル指標ですが、他のオシレーター系と同じように、相場の「買われすぎ」「売られすぎ」の過熱感を見極めることが出来る指標です。
さらに、長期的なRCIを用いると、相場全体の流れも合わせながら読むことが出来ます。
覚えてしまうと簡単で、利用しやすいオシレーター系の1つですので、損はないはずです。
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RCIとは何?
そもそもRCIというのは、統計学をFXチャート分析に取り入れた指標になり、その統計学というのが「スピアマンの順位相関係数」というものになります。
RCIは、Rank Correlation Indexの頭文字で出来た略語で、Rankは「順位」、Correlationは「相関性」という意味になります。
これだけ聞くと、頭がこんがらがってしまいそうになりますが、2つの順位づけされたデータの相関性似よって、数値が計算されると言うものです。
その2つのデータと言うのが「時間」と「価格」になります。
価格だけの上げ下げで判断するのではなく、時間軸も取り入れている点がRCIの特徴と言えます。
相関するデータが同じ動きをする「順相関」なら、プラス方向に進み、2つのデータが逆方向になる「逆相関」の場合はマイナス方向に進むグラフになります。
ですので、時間が進みながら価格も上昇傾向な相場では、順相関になるデータも多くて100%に近づく動きをする訳になります。
反対に、時間が進みながら下降傾向の相場の時は、データが逆相関になり、-100%に近づく動きになります。
これにより、買われすぎている状態や、売られすぎている状態を判断できるという訳になります。
RCIの計算式
私も説明しながら、頭の中がこんがらがって来そうですが、一応計算式も解説したいと思います。
計算式も理解していると、RCIの動きもより理解しやすいと思います。
RCI=(1-(6×d)÷(nの3乗-n))×100
nは設定した期間になるのは分かりやすいです。
dというのは、「日付の順位」-「価格の順位」ででた数値を2乗した数値になります。
順位?と思う方も多いはずですが、価格や時間をそのまま使わず、それぞれに1・2・3…と順番を付けていきます。
日付は直近から設定する期間まで順番に付けて、価格は設定期間の高い価格から順番に付けていきます。
直近からの日付 | 価格 | 価格の順番 |
---|---|---|
1 | 110円 | 1 |
2 | 109円 | 2 |
3 | 108円 | 3 |
4 | 107円 | 4 |
5 | 106円 | 5 |
相場が常に上昇している例を、上記のように表してみました。
これを計算式に当てはめると、dを求めると対応する数字がすべて同じで、差がないことからゼロとなります。
RCI=(1-(6×0)÷(125-5))×100=(1-0)×100=100
当たり前ですが、期間中に常に価格が上昇していれば100%になることになります。
直近からの日付 | 価格 | 価格の順番 |
---|---|---|
1 | 106円 | 5 |
2 | 107円 | 4 |
3 | 108円 | 3 |
4 | 109円 | 2 |
5 | 110円 | 1 |
上記は反対の価格が日毎に下がり続けている時の表になります。
dの求め方は変わらないので、直近の1日前では1-5の2乗になり、16となります。
そのまま全ての設定期間のdの合計は40になります。
RCI=(1-(6×40)÷(125-5))×100=(1-2)×100=-100
上げる時と同じで、設定期間で毎日下げると-100%になる事が分かります。
RCIの売買サイン
RCIの上限下限は±100%ですが、±80%を越えるエリアは、「買われすぎ」「売られすぎ」を判断するエリアになります。
このラインとRCIがクロスするポイントが、売買サインと考えることが出来ます。
- -80%ラインを下から上に抜けると買いサイン
- -100%に到達したから買いサイン
- 80%ラインを上から下に抜けると売りサイン
- 100%に到達したから売りサイン
売買サインとしては単純ですが、RCIには「短期」「中期」「長期」の3種類のラインを表示することが出来ます。
ラインは1種類だけでも良いですが、短期ラインでは±80%などを越えることは頻繁に起こりやすいです。
短期と中期を併せたり、中期と長期を併せたりなど複数使った方が良いです。
さらにライン同士のクロスでも、売買サインとして使うことが出来ます。